2灯化のヘッドライトは車検に通るのか

2灯式ヘッドライトにカスタマイズするメリット

現在、バイクはエンジンを起動させると同時にヘッドライトが点灯する仕様をしています。
ヘッドライトはそのバイクの外観部に大きく影響する部分であり、またライトが点灯したときに雰囲気が単灯式と二灯式とでかなり変わります。

一般的にバイクのヘッドライトは一つだけの構造をしているのですが、SUZUKIの隼やホンダのCBR250RR、YAMAHAのFZR250、KAWASAKIのZXR250などあえて二灯式のデザインにしている人気車種も存在しています。

ヘッドライトのカスタマイズは人気のある方法ですが、基本的には単灯式のものは単灯式に、二灯式のものは二灯式にするのが間違いなく行うやり方として推奨されています。

しかし一方で二灯式ヘッドライトは1980年代に大流行したレーサーレプリカモデルに多く見られていたことから、そのレトロな雰囲気を出すためあえて二灯式(デュアルヘッドライト)にしたいというバイクユーザーも見られています。

単灯式だったヘッドライトを二灯式にカスタマイズするメリットとしては、見た目を大きくドレスアップすることができるということの他、ライトの光量を高めることができたり、夜間などの点灯時に視野角を大きく広げることができるということがあります。

しかし便利になると思われる二灯式へのカスタマイズですが、場合により車検時の保安基準をクリアすることができなくなってしまう危険があります。
ちなみに二灯式だけでなく、四灯式にするカスタマイズ方法もありますので、その場合も保安基準に適合しているかどうか調べてから行うようにしましょう。

灯火類が車検に通る基準

バイクのヘッドライトの保安基準は道路運送車両法によって定められています。
具体的にはハイビームにした時には100m、ロービームにしたときには40m先まで見ることができることや、ライトの色が白色であること、また地上から1.2m以上の場所に設置することといったことがあります。

そこに二灯式もしくは四灯式の仕様になった場合、左右対称であるということが条件になってきます。
つまり左右2つライトがある場合、片方だけしか点灯しなかったり、左右で形状や位置が異なっている場合には車検に通ることができないということになります。

よくあるのがもともと単灯式だったバイクを二灯式にしたところ、電圧が安定せずに片方のライトがちらついたり左右で明るさが異なっていたりという不具合です。
そうした場合には整備不良車として扱われてしまいますので車検に通らず、元通りにしなければいけません。

また光量についてですが15,000cd以上になると逆に明るすぎるということで保安基準からはじかれてしまいます。
純正品と異なる仕様にする場合にはかなり条件が厳しくなり調整が細かくなるのでそのあたりはしっかり考えて行った方がよいでしょう。